TAO的パラドックス思考

おーい、あの怨霊がテレビに•••

先週末、幼馴染の同級生から興奮気味なメールと共に、見覚えのある不気味な顔をした写真が送られてきた!

今から50年近く前、毎週月曜から金曜、夕方6時半。15分番組でありながら、全国の小学生の心を鷲づかみし、テレビの前に釘付けした平均視聴率20%の人気番組の登場人物。

一大ブームとなったその番組の名は、「新八犬伝」。江戸時代に曲亭馬琴によって書かれた長編伝奇小説「南総里見八犬伝」をモチーフにしたNHKの人形劇だ!

その番組の中で使われた人形の一つが、テレビ東京の長寿番組「開運!なんでも鑑定団」に出品されたと私の同級生が知らせてくれたのだ。

八犬伝では、「仁」「義」「礼」「智」「忠」「信」「孝」「悌」という文字が浮き出る8つの珠を持つ8人の剣士とともに、様々な個性を持つ登場人物が登場してくるのだが、その中でもこの「怨霊 玉梓」は断トツの存在感があり陰の主役とも言われた。

「我こそは玉梓が怨霊〜」とおどろおどろしく登場するこの悪役は当時小5小6だったボクらもゾクゾクするほど怖かった。

そして、ナレーターを務めた九ちゃんこと坂本九の名調子による口上はなんとも小気味よかった♬

「因果は巡る糸車、巡り巡って風車」
「抜けば 玉散る 氷の刃」
「巧言冷色すくなし仁」•••

今でも暗唱している七五調の口上の数は十指に余る!

私の授業や講演にちょいと出没する講談調は、まさに子供の頃聞いた九ちゃんの軽妙な語り口の影響だ♬

ちなみに人形師•辻村寿三郎が作った文楽風のこの人形。鑑定の結果は本人希望の価格を大きく超えて500万円だったらしい。納得!納得!

このところ、来年の還暦に控えて、幼き時の原体験と今を繋げる不思議な不思議な符合が続いている〜

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