TAO的パラドックス思考

”懐かしい未来”を感じる食と医療

毎月一回熊本市桜木で開催のTAO塾料理教室。マクロビオティック料理研究家の天野朋子さんによる昔ながらの日本の発酵食品を中心に、伝統の食の叡智を現代の食卓に合わせて美味しくクリエイティブにアレンジする「懐かしい未来食」。

今回は日本のソウルフード”味噌”にフィーチャーした講座。麹の種類、麹と大豆の割合、熟成期間等の違いによる分類、腐敗と発酵の違い、国内外の医学者による癌や放射能内部被曝に対する味噌の効能の話など。

メニューは「味噌風味アジア風炊き込みご飯」「ナッツ味噌ディップ」「豆腐ステーキ味噌風味野菜あんかけ」「南瓜の豆乳味噌スープ」和気あいあい参加者と協力しあい料理した後に仲良く食卓を囲む。

教室が終わった後、熊本市城南の松田医院和漢堂へ。7月に院長の松田史彦さんと歯科医の元島道信さんらとスリランカレストランで4時間にわたって、論点が違うそれぞれのレイヤー別に議論し、階層を自在に往来する【視座】の切り替えを楽しみながら鼎談会食して以来の再会。

あの夜、同い歳の松田さんから聞いた熊大病院勤務時代、最初に麻酔科医をし様々な診療科を横断して第三者的に関わる機会に恵まれた事が、現代医学の専門分業化の弊害に気づくジェネラリスト的【視野】の広さを手に入れる契機になったという話は興味深かった。

私の学んだ医療社会学でいう「医療と専門家支配」の問題や、医療そのものが健康の脅威になる「医原病」という切り口の【視点】で、あらためて話を伺い、病院を見学、そして心地よい体験治療の機会も頂いた。

院内は、木の温もりを感じる素敵な空間で、減薬•断薬にいざないながら、西洋医学のほか鍼灸、漢方、食養といった東洋医学や各種代替医療のほか、白川神道と最先端科学を融合させた叡智などを総合的に活用されたホリスティックな医療を実践されている。言わば「懐かしい未来」を感じさせる古くて新しい医療だ。

帰宅後、2010年カーボンオフセットの提携関係で小国町に来てくれた我が青春の”神”的存在の坂本龍一さんがプロデュースしたNHK「地球エコ2008 SAVE THE FUTURE」 イメージソング「懐かしい未来~longing future~」を久しぶりに聴く。

「愛しいすべてを抱きしめて 旅立つ時は 懐かしい未来 勇気を希望をありがとう 美しい星の上で」(大貫妙子:作詞)

●オススメ本 「改訂版 懐かしい未来―ラダックから学ぶ」(ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ著/鎌田陽司監訳)

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