TAO的パラドックス思考

日本はジャパンに、アメリカは米国になった?!

冬至の今日もまた早朝より手焼きの玄米ポンセン作り。

まだ夜が明けず、朝日を浴びるその前に
「夜を《籠め》て」静かな朝にポーンと音が響く。
「心を《込め》て」一枚一枚、丁寧に焼いていく。

和食の「和」は禾本科の植物を口にするの意味。
つまり「米」を食べるということ。
音義学的には、「こ」は男性性、「め」は女性性を表し、「こめ」は陰陽和合の象徴でもある。

近年、我が国では、いのちの元である「塩」が諸悪の根源だとされ「減塩」キャンペーンが繰り広げられてきた。

「精製」という名の元に、ビタミン、ミネラルを除去し「塩化ナトリウム」という究極の化学物質化された「不自然塩」の質は問われないままに。

さらに、和食の基本である「米」もまた、近年、悪玉とされ「減反政策」や「糖質制限ダイエット」などで手痛い仕打ちを受けている。それなりの意図はわかるのだが、なぜ日本人が何より田を、米を大事にしてきたのかを深く洞察すべし。

そんな中で2013年12月「和食」がユネスコの「無形文化遺産」に登録されたことは喜ばしいニュースではあったが、忘れてならないのは和食の最たる特徴は米が主食であることだ。

食育の祖、石塚左玄は、明治の文明開化による食の西洋化に警鐘を鳴らし、歯の数、形や構成と下あごの動き方に注目し人間は穀食動物であると説いた。

そもそも日本語の「ご飯」は炊いた米を意味するが、同時に「食事」そのものも指し、江戸時代の経済はいわば米本位制であった。1石は1人が1年間食べる米の量を表す単位で、肥後54万石といえば、約54万人を養える藩を意味した。「瑞穂の国」「稲荷神社」「新嘗祭」「神嘗祭」これら全て米に由縁する言葉である。

欧米の国々が、挽いた麦を主食とする「粉食民族」であるのに対し、日本は「粒食民族」と言われる。パンやパスタなどの粉食に比べ、粒食はしっかり噛まなければならない。

噛むことで唾液分泌が促進され免疫力が上がり、脳の満腹中枢が刺激されることで食べ過ぎを防止する。消化がゆっくり進むので、食後の血糖値上昇も緩やかでその分降下も遅く、安定したエネルギーを供給できる。

戦後日本では食の欧米化が進み、パン食が増え、逆にアメリカでは和食の英知が注目された。もちろん、パンはパンの良さがある、どちらも愉しもう。しかし、2011年、売上高でパン食が米食を超えたのは行き過ぎなり。「日本はジャパンに、アメリカは米国になった」皮肉な落語ネタになりそうだ。

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