コミュニティ

NOと言えるYESに生きよう

【NOと言えるYESに生きよう】

パーマカルチャーの創始者ビル・モリソンは、生まれ故郷のタスマニアで漁師や森林労働などをしていたが、環境破壊を目にし、環境保護運動に身を投じた。

しかし、ただ反対しても何も変わらず疲れるだけだった。ある時、彼は発想を転換した。「NOと言わず、YESと言おう!」と思い立ち、反対運動ではなく、理想の具現化に着手し、パーマカルチャーを実践の中で組み立てていった。

私の著書「医食農同源の論理〜ひとつらなりのいのち」と同じ南方新社から「木を植えましょう」という良書を出版されているアンナプルナ農園主の正木高志さんが、かつてライブドアとフジテレビの株取り合戦が世間を騒がせた時に、彼らのやりとりをネタにして自給自足について面白い話をしてくれた。

「持ち株が51%あれば社長になることができるように、生活の51%を自給していれば、経済生活に隷属することなく、いつでも自分の生活を自分でコントロールできる」

阿蘇には、田舎暮らしを求めて帰農する人たちが多い。しかし、田舎に対して過剰なる田園的牧歌的幻想を持っていたり、自然農原理主義とでも呼びたくなるような完全オーガニックの自給自足に極端にこだわっている人たちも目にする。

志は本当に素晴らしいのだが、その「こだわり」が「とらわれ」になってしまって、時に自分に無理をかけ、自分自身の「内なる自然」を押しつぶしてしまい理想と現実のギャップに苦悩した挙句、夢破れて元の社畜生活に戻っていくのを何度となく見てきた。

半農半Xという言葉もあるが、その人ができる範囲で、その人の身の丈にあった形で、その人らしいライフスタイルの中に農的なものを取り入れるスタンスでかまわないと思う。

まずは株で言う「拒否権発動」のできる33.4%自給を目指すのもいいのではないだろうか。

食とエネルギー、そして教育と医療の33.4%自給!

その全てを「お金で買う」ことに頼っていると、自分の意思に反することにNOと言えない人間になってしまう。

しかし、かたくなにパーフェクトにこだわるのも生き方を硬直させてしまう。足もとのささやかな具体的なYESを実践し、NOと言える独立自由人のゆるやかでしなやかなネットワークを広げたい。

かつて、武者小路実篤の書いたこの詩と出会い感涙し、「お互いが人間らしく生き、むつみ合い、そしてお互いの個性を尊重し、他人を傷つけることなく、しかも天命を全うすることができる」理想郷を目指したという「新しき村」を訪ねたことがあった。

「一個の人間」    武者小路実篤

自分は一個の人間でありたい。
誰にも利用されない 誰にも頭をさげない 一個の人間でありたい。
他人を利用したり 他人をいびつにしたりしない
そのかわり自分もいびつにされない 一個の人間でありたい。
自分の最も深い泉から 最も新鮮な生命の泉をくみとる 一個の人間でありたい。
誰もが見て これでこそ人間だと思う 一個の人間でありたい。
一個の人間は 一個の人間でいいのではないか
一個の人間
独立人同志が 愛しあい、尊敬しあい、力をあわせる。それは実に美しいことだ。
だが他人を利用して得をしようとするものは、いかに醜いか。
その醜さを本当に知るものが 一個の人間。

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