人気の黒川温泉の中でも、最も古い歴史があり、肥後細川藩の御用宿だった老舗旅館「御客屋旅館」の女将である北里有紀さんが今回もまたオモロイ人たちを連れてTAO塾を訪ねてきた。よどみのない「氣」の流れを持つ北里有紀さんとの時間はいつも愉しい。
一昨年は、起業支援の会社ETICの宮城治男さんと、グローカルセンスに溢れるコクリ!プロジェクトの三田愛さんを連れて、3人でTAO retreat centerに泊まりに来てくれた。
話をしてみると、宮城さんは私の古い友人の日系アメリカ人ブリット山本とコラボ事業を手掛け、三田さんはこれまた旧友のマクロビオティック講師・中島デコとご近所付き合いをしているということで不思議なご縁のつながりを感じた。
今回、黒川温泉の敏腕事務局長•北山元さんは、以前TAO塾やTAO retreat & cafeでお話ししたことがあったが、あのステキな「KUROKAWA WONDERLAND」の映像を創られたフィルムディレクターの田村祥宏さん、田村さんの奥様で可愛い赤ちゃんを育てながら、クリエイティブな仕事をされている白木彩香さん、電通社員にして地域再生のプロジェクトなどにも関わっている岡野春樹さんとお会いするのは初めて!
KUROKAWA WONDERLAND
https://kurokawawonderland.jp
新進気鋭のクリエイターたちの切り口の良い「質問力」に思わず3時間近く喋りまくらされた?!
彼らが、北里有紀さんの「本気力」に一肌脱ぎたくなる心境がよくわかる。私も同じだ♬
話をする中、私が心からリスペクトする人生の師匠・堀田俊夫先生の「聴く力」を思い出した。
堀田先生は、黒柳徹子のベストセラー「窓きわのトットちゃん」のトモエ学園の校長先生、ミヒャエル・エンデ の名著「モモ」の主人公のような「聴く力」を持つ人だった。
相手に対して、何かをteach(教える)のではく、相手の持つものをeducate(引き出す)するeducation(教育)をされる人だった。
堀田先生に話を聞いてもらっていると、いつの間にかインスパイアされて、知的好奇心と自己成長願望が勝手に芽生え、溢れ出してくるのだ。
大学3年の頃、私は強く強く我が人生のメンターを求めていた。「人は何を求めて生きていくのか?人はどこから来てどこに行くのか?そもそも人間とは何か?」自分の人生の指針となる思想哲学を生き様として見せてくれる師匠を求めていた。
しかし、どこかの宗教に入るとか、怪しい自己啓発セミナーに参加するとかはしたくない!
だからといって大学院などで哲学・心理学を追及するというキャラでもない。
どちらかというと実践的社会学?!を通じて自分の足と目と肚の身体知で学んでいくタイプだ!
ある時、私は自分の人生の師匠はこんな人がいいなと勝手に夢想した。
どこかのヨガのグルでもなく、偉い大学の先生でもなく、有名な哲学者でもなく、本を沢山書いているだとか、講演を沢山しているとかでもなく、
和光同塵〜市井に溶け込み普通の人で普通の生活をしていながらも、時にお茶を飲んでいる時など、何気ない時にさりげなく広く深い思想を感じさせる言動をする人〜を思い描いた。
・・・その数年後ふとしたきっかけでそんなメンターに出会えた!
師匠は弟子の準備ができたときに現れる・・・
それが堀田先生だった。今でこそ私は心から先生と呼ばせて頂いているが、生前堀田先生は「我らは先人の姿を追うのではなく、先人の追いしものを一緒に追い求める同志なのだ」と私に先生と呼ばせず、私や私の仲間たちは皆、親しみを込めて「堀田さん」と呼んでいた。
「教育」とは言うが、人は決して教え育てることなどできない、人は学び育つものだと「学育塾」という私塾をしていた。いついかなるときも利他的に動く人であったが、それは決して世のため人のためではなく、「全ては自発的自由意志の私の道楽」だと言い切る人であった。
振り返れば、1997年私の結婚式に出席して頂いた恩師・堀田先生(亡くなった後、私は先生と呼ぶようになった)に宿泊して頂いたのが「御客屋旅館」だった。
今度またゆっくりと「御客屋旅館」さんの素晴らしい温泉に入りに行き、”素”的な女将とお茶でもしよう!
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