昨夜、家に帰ると節分ということで家中に豆がまかれている。生真面目な母は、季節ごとの年中行事を欠かしたことがない。「節分」は「季節を分ける」という意味で、立春・立夏・立秋・立冬、それぞれの前日が「節分」。
我が家の五節句の過ごし方は、1月7日の人日(じんじつ)の節句には七草粥を食べ、 3月3日の上巳(じょうし)の節句には菩提寺の真光寺のお雛飾りを見学、 5月5日の端午(たんご)の節句に菖蒲湯に浸かり、7月7日の七夕(しちせき)の節句にはTAO塾で織姫&彦星の男女の陰陽論と五色短冊の五行論の漫談をかまし、9月9日の重陽(ちょうよう)の節句では父の命日に重なるということで墓参りというのが定番。
母が用意した焼き海苔、酢飯、そして様々な具材を並べて、食卓の上で2人で手巻き寿司を作りながら、節分の恵方巻きを食べた。
•••とはいっても、この恵方巻きが我が家に登場したのは流行りモノが好きな福岡に住む妹が導入しただけで、地元にこのような風習があったわけではない。
江戸時代の平賀源内発案・土用丑の日ウナギから、昨今の11月11日ポッキーの日までつらなる歴史あるジャパニーズマーケッティングの賜物のようなもの。恵方巻きもまた、広島のコンビニのオーナーが売上向上のため、1989年に日本中に広げたと聞く。
博報堂の調査では今や節分に「豆まき」よりも「恵方巻」をした人の数の方が多いというから驚き。TVを使ったコンビニ・スーパーの洗脳力は凄い!
とはいえ、バレンタインデー、ホワイトデーなど販売促進を促す商業的イベントの中では、「恵方巻き」は数少ない貴重な「米」を使ったもの。まぁ、「え〜ほうやろう」ってわけで、笑って喰らうもよし、黙って食うもよし(笑)
しかしながら、近年はこの恵方巻き狂想曲によるスーパーやレストラン、コンビニから出た恵方巻きの大量廃棄が今や大きな社会問題!今年は農林水産省から食品ロス削減のための予約購入が呼びかけられた。
日本の食品廃棄物等は、年間約2500万トン。有り余るほどの美食に溢れた飽食日本において子どもの貧困が叫ばれているヘンな国。フードロスの問題は本当にバチ当たりの現状だ。
2022年の恵方は「壬(みずのえ)」の方角、ほぼ北北西。TAO塾の書道教室では、恵方巻きならぬ「恵方置き」で、恵方と反対の「丙(ひのえ)」の方角、ほぼ南南東に墨汁で書を飾る♬
今度の日曜夕方、和やか子ども食堂@TAO塾です♬
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