昨年12月19日、旅行先で、ZOOM社の元幹部がオンライン会議を検閲したこと容疑で逮捕されたという日経新聞の記事を読んだ。ZOOMシステムの脆弱さは時々耳にしてはいたものの、日本のマスコミではあまり大きな騒ぎにならず、いつの間にか私もZOOMで講座をする時もあまり気にしなくなっていた。
しかし、先週の上京時、羽田空港のラウンジで読んだNewsweek日本版に、「アメリカの顔をした中国企業 Zoomとクラブハウスの問題」と言う興味深い記事が目に入った。Zoomの会議の内容が中国当局に漏れている可能性を指摘するカナダのトロント大学のレポートは説得力があった。
その後、このレポートはTIME誌などの有力誌でも取り上げられ、アメリカ国土安全保障省はZoomの安全性を厳しく警告、かのグーグルも従業員にZoomの使用をやめるよう通知、そして、あの天才IT担当大臣”唐鳳”を有する台湾政府もまたZOOMを禁止した。
さらに、私も今月初め友人からの招待で入会した話題の音声SNS「クラブハウス」についても、アメリカのスタンフォード大学が今月12日に要注意のレポートを公開したとある。クラブハウスのIDやルームIDなどのデータが暗号化されずにテキスト平文送信されていることや、中国のサーバーを経由していることが確認されたと言う聞き捨てならない記事。
平文を流すということは、誰でも容易に盗聴できることを意味する。仮にクラブハウスから利用者の電話番号を入手できたとすれば、利用者の位置情報、通話の盗聴がハッキングなしで可能となる。
Zoomもクラブハウスもきっと、これらセキュリティの問題の解決に取り組んでいくと思われるが、Zoomもクラブハウスも中国政府との関わりが問題になっていることは頭に入れておくべきだろう。
https://www.newsweekjapan.jp/ichida/2021/02/zoom.php
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