受験シーズン。
町営の地域未来塾に参加してくれている生徒たちから嬉しい合格の知らせが続く。
今年は女子学生を含めた複数の生徒が国立高専に合格。高校でもなく、大学でもなく、高校を卒業した後に行く一般の専門学校とも違う高専•••高等専門学校の略。
マイナーな存在で知らない人も少なくない。そんな時には「あのNHKでロボコンやってる学校です」と言うと「あ、あれね!」と言ってくれる人は結構いたりする。
TAO塾からもこれまで5.6人国立高専に進学したが、その真の実態を知るのは、私も次男が高専に進学してから。
高専の選択には難儀な点がいくつかある。例えば中学の段階でたとえ数学の成績がよくても、自分が本当に理系向きかどうかを判断するのは難しい。事実、TAO塾の卒業生の中でも2人が高専を中退して進路変更を余儀なくされ1人は苦労して東京都立大法学部へ文転。
5年間の高専生活で留年する比率は、なんと30%、普通高校の実に100倍。就職内定率は100%で求人倍率は20~30倍という高さながら、大学へ進学となるとほぼ工学部一択になる。人生の選択の幅をかなり狭める一面があるのだ。高専選択の時にはしっかりとした進路相談をするのが大事だと感じている。
しかし、最近は柔軟な表現力と思考力を持った高専卒の若者達が世界に翔いている。小国中出身にも、次男も学んだ熊本高専熊本キャンパス(旧電波高専)へ進み、国内の大学に編入した後、アメリカの名門マサチューセッツ工科大学(MIT)に留学して現在日本の大学の助教授として活躍している若き研究者もいる。
今回、熊本高専熊本キャンパスに進む女子学生から、自分の興味関心に根ざした将来への想いをゆっくり聞かせてもらい、彼女ならきっと素晴らしい創造的な仕事を創出する道を歩むだろうと確信している。
次の授業の時に、リケジョ漫画「それゆけ女子高専生」(林檎子)を紹介することにしよう!