「真実は知らないが、真実を知らないことは知っている」という哲学者ソクラテスの「無知の知」。仏教の法句経にも「わが愚かさを悲しむ人あり。この人すでに愚者にあらず。自らを知らずして、賢しと称するは愚中の愚なり。」という一節がある。
「自分は頭がいい」と思っている人は実はそれほど頭がいい人ではないのかもしれない。「自分は善人だ」「自分は正しいことをしている」と思っている人は本当はそうではないのかもしれない。本当の知者は、自らを深く見つめ、己の愚かさ、至らなさを常に自覚している人なのだ。
かの浄土真宗の開祖親鸞聖人は、自らを「愚(ぐ)禿(とく)」(剥げ頭の愚か者)と称し、名僧良寛は、「大愚(たいぐ)」(大馬鹿者)と名乗った。「雨にも負けず、風にも負けず……」の宮澤賢治は「デクノボー」と呼んだ。
#法句経 #ダンマパダ #親鸞 #良寛 #宮沢賢治 #デグノボー #無知の知 #ソクラテス #弁証術 #対機説法 #産婆十分 #レレレ #己の愚かさを知るもの