昨日、12月4日は私が尊敬する教育者•信州諏訪は「学育塾」の堀田俊夫先生の命日。有名無実の真逆、いわば無名有実の「教えない」教育の実践人であった。
夕方、奥様と長男さんから毎年贈られてくる信州リンゴを頂きながら、生前のご厚情とご教授に深く感謝のお礼メールをしているところに•••訃報あり。
母にとっては唯一無二の愛妹である私の叔母が18時10分、息を引き取った。
今年2月から入院し、母と一緒に見舞いに行った時も、声をかけても何の反応もなく、長らく意識がない状態が続いていた。
それでも、母は小国から阿蘇の温泉病院に何度も何度も看病に行っていた。覚悟はしていたものの、私の従兄弟からのメールで、ついにその時が来たことを知る。
叔父が創業し、今は従兄弟が経営している「コトブキカメラ」店の2階自宅に、担架に載せられ、物言わぬ人となって帰宅した叔母を運ぶ。
一人でも持ち上げることができそうな、その軽さが、何とも言えない切ない気持ちにさせる。
闘病中の叔父の、涙ぐみ震えた声に悲しみの深さを感じる。10年前、金婚式を終え、来月にはダイヤモンド婚を迎える予定だったという。
叔母の同級生でもある善正寺住職が、仏壇に飾られた柿を見て、柿が好きな人でしたねーと、12年前の親鸞聖人750回大遠忌法要旅行の思い出話をしてくれた。
明るく陽気な叔母と神経質な母。性格は違えど折につけ互いに感謝の意を葉書にしたため、やりとりしあう仲良し姉妹。叔母の体調の変化に最初に違和感を感じたのも母だった。
22時半過ぎ、帰宅した台所のテーブルの上に、林檎と柿があるのを見て、不思議にも我が師匠の命日と同じ日に、あの世に旅立った叔母の冥福を祈る。
「ひとのいのち みじかく もろし」
「ひとのあゆみ みぢかに えにし」
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