【男女の陰陽論〜その甘美にして煩労な世界⁈】
昨年、南小国のキャンプ場で焚き火談義を楽しんだ友人の歯科医宅に小正月の赤飯を持っていく。美味しい薬草茶を頂きながらしばし「コロナ狂想曲」談義。
その後、有機農業の勉強中の友人宅へ行き、夜遅くまで「男と女の間には深くて暗い川がある」などと時よりほざきながら目眩く「男女の陰陽」談義。
結局、彼の家に泊まることになり、今し方、彼が作ってくれた野菜雑炊を朝食にいただいたところ。
「草食系男子」という言葉が、新語・流行語大賞にノミネートされ、話題となって久しい。当初は、野菜を好む男性が増えたのかと思っていたらなんのことはない、恋愛やセックスに淡白な男性が急増中という話だった。
「男は狼なのよ。気をつけなさい〜♫」と歌う時代はとうに過ぎ去り、対照的におしとやかな女性像とは真逆の、自ら男性にアプローチする積極的な肉食系女子が増えているとされる。
男女同権が叫ばれる昨今、古事記にあるイザナギとイザナミの国生みの話にある「女から先に声をかけたので不具の子ができた」というエピソード等は、さしずめ夫唱婦随・男尊女卑の悪しき儒教思想の影響と一刀両断にされるのがおちだ。
しかし、男女の性差がなくなることが「中庸」の道ではないことも心したい。中庸と中間は似て非なるもの。生物学的根拠に基づいた性差を豊かに発展させてきたのが人類の文化である。
女と男、母性と父性も、異質的であるが相互に影響し合って共存する「対立相補的な関係」である。平等という現代的美名に捉われ過ぎることなく、「陰陽のメガネ」で男女の特性を認め合い、互いの性を全うする道を探っていきたい。
ちなみに、精力旺盛の輩を肉食系と呼ぶ風潮が定着しているが、草食動物の精力、繁殖力は肉食動物のそれよりずっと強いことも銘記しておきたい。
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