お店

凸凹車床のシエンタをフルフラットにしてみた

2016年の熊本地震の際、母と一緒に緊急避難的に車中泊を余儀なくされた。その後、数ヶ月間、災害ボランティアに没頭する日々となった。

1995年の阪神大震災、2011年の東日本大震災の時の災害ボランティアの経験を踏まえ、TAO塾はアトピーやアレルギーを持つ「災害弱者」の人達に安心安全の食を届ける支援活動「食のバリアフリー支援プロジェクト」を中心にすることになった。

その際、災害ボランティアでは被災地で食事と宿泊に迷惑をかけないのが原則。その点、機動性と経費削減に「車中泊」がとても有効で沢山の支援物資が積載された車中、寝袋に包まった。

熊本地震の前日、TAO塾の料理教室の生徒さんが開業した食堂で初めて出会い、奇遇にも彼の誕生日を祝うことになった作家•坂口恭平の影響もあって、あの「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず•••」で知られる方丈記の思想に触れ、作者の鴨長明が隠遁した「方丈の庵」は3メートル四方の何時でも家ごと運べるモバイルハウスであったことの意味深さを知ることになった。

その後、2020年の熊本豪雨水害での災害ボランティアでフル稼働した軽トラを、普段は農作業やアウトドアに使用するも、災害時に救援物資の配送やキッチンカーなどにも活用できる多機能型の「軽トラトランスフォーマー」へ改造。より機動性と積載量を上げるためにルーフテントを張り、車中泊ならぬ、車上泊できる態勢に変容!

とはいえ、年老いた母を緊急避難で寝せるためにはやはり軽トラでなく乗用車。熊本地震で活躍してくれた「ノア」は車中泊向きだったが、膝が弱くなった母には昇降が辛いということでトヨタの「シエンタ」に乗り換え。しかしながら、車高の低さとコンパクトな7人乗りは実現したものの、車床は凸凹で快適に眠れる水平床〜フルフラットの実現には苦労を要した。

しかし、イレクターパイプを活用すれば良いことを知り実現。昨日は、壊れていたパイプを例によってチョイ悪親父の同級生と2人、グラインダーで加工。

DIYホームセンター「ハンズマン」などに、イレクターパイプとそれを接続するジョイント部品が豊富に揃っているので、多分どんな車でもフルフラットを低料金で自作出来ると思う。車床の凹凸が激しい「シエンタ」で実現できたのだから♬

過酷な環境に置かれ時、再起・回復する心の力を英語で「レジリエンス」と言うが、「寒さ、寂しさ、悲しさ」の逆境こそ智慧と生命の底力を育むチャンス。
これからも、相反するこの世界への絶望感と楽観性の矛盾を同居しながら人生ゲームを愉しもう♬

#震災 #車中泊 #フルフラット #震災 #災害弱者 #レジリエンス #シエンタ #ハンズマン #イレクターパイプ #災害ボランティア