【次世代にバトンを渡す篤志家たちに学ぶ】
小国町に住む幼馴染の同級生宅で、久しぶりにジャズの音色に浸る。音質にこだわり、オーディオ機器に煩い彼がまた新しいスピーカーに買い替えたということで訪ねると、このソファのこの位置がベストポジションだとSS席に座らされる。
新しく導入したスピーカーBowers&Wilkins の702S2。女性ジャズシンガーが好きな彼に言わせると高音域の音の広がりがさらに良くなったとのこと。アンプもレコードプレイヤーもCDプレイヤーも逸品揃い。
さて、その後、小国町の人気ダイニングバーで、小国公立病院の社会派ドクターとミーティング。原体験となった311の話、坂口恭平との奇縁、DXの可能性から地域作りまで色々話しているところに、元町長が相席参入。さらに、面白い話を聞かせてもらい遅くまで呑むことに。
割り勘でお勘定をしようとすると、店員さんから先に帰った元町長が全て支払ったと告げられる。あらま!
翌日、町内で素敵な喫茶店を営む娘さんに昨夜のお礼に薬草茶を持って行くと、「有難うございます。一緒に飲んで話すのが大好きな人ですからどうぞお構なく、さぞかし楽しかったのでしょう。よくあることです」と言われる。
確かに、元町長は「ノミニケーション」の達人だった。20年以上前に、アメリカ留学時代の友人Patricio Garcia de Paredes家族が遊びに泊まりに来た時も、役場に表敬訪問に行くと夜一緒に飲もうと呼ばれ、杖立温泉の名物ママのバーで乾杯!役場勤務の父も合流して愉しい夜となった。
ふと、湯布院の町おこしを牽引された中谷健太郎さんのことを思い出した。湯布院の友人たちと、彼の経営する亀の井別荘の敷地内にあった夜鍋談義できる建物で文字通り夜通し「呑みニケーション」をし宿泊させてもらったことがあった。
若者たちに、お金や時間や場所を気にせず、自由な議論と合流を提供するビジョンある篤志家の存在はいつの世にも大きな意味と価値を持つ。そういった人々が、志を次の世代にバトンタッチして行く。それこそが、年配者のなすべきことではないだろうか。
中谷健太郎氏と宮﨑暢俊氏、両者こそ、まさに、ノブレス・オブリージュの鏡なり!
2人のカリスマの甲斐性に遠く及ばぬとも、還暦を来年に控える愚禿猿の私も含めて、身の丈と特性にあった形で、少しでも次代を担う若者たちの後押しをしていこう♬
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