この世の構造

サッカーボールの謎解き

サッカーボールは”球状”ではあるがピンポン玉のような”球”ではない。一見球体に見えるが、五角形12枚と六角形20枚を繋ぎ合わせて作られた32面体であり、実は正20面体の各頂点を切り落とした「切頂20面体」。

今回の手で学ぶ幾何学授業第12回目は、前回の立方八面体(ベクトル平衡体)と同じく13種類あるアルキメデス立体の一つであるこの立体をつくるワークショップ。

プラトン立体の連続講座で、大きさ・形が同じ正多角形だけでは正20面体までしか作ることができない事をわかっている生徒達は、「ゴツゴツならんようにするためですね」とすんなり正五角形と正六角形を組み合わせで球状に近づけることの意味を連想!すごいっ!

サッカーボールの起源は、一説には戦争で勝った兵士達が、敵の大将の首を切り落とし、その生首を蹴り合い勝利を祝ったという説があるが、しばらくは豚の膀胱を膨らませサッカーをしていたらしい。その後、ゴムを活用するようになり、白黒テレビの普及に合わせてメキシコオリンピック(1968年)からお馴染みの白黒模様が使用されるようになったと言う。

さて、最初に卓球のピンポン玉は「球」であると書いたが、ビー玉、パチンコ玉からコスタリカのオーパーツ石球に至るまで材質が何であれ、現在の科学技術では地球上では、重力の影響を受けるため、最高レベルのベアリングの球でさえも完璧な「真球」は作れないと言われている。

最近は技術が発達し、正五角形と正六角形を使わないボールも使われているが、プラネタリウムも、原子爆弾の核爆発を起こす装置も、ノーベル化学賞になった炭素の原子が60個集まった「C60」と呼ばれる物質の分子構造も、五角形と六角形の組み合わせの32面体。

この分子の構造と類似しているジオデシック・ドームを考案したバックミンスター・フラーに敬意を表して、バックミンスターフラーレンと呼ばれている。

さぁ、次回はいよいよ”あるもの”を使ってバッキーボール作り♫

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