単一民族である日本人は「ムラ」という生活母体を中心に「世間」に合わせて生きてきた長い歴史を持ち、議論が苦手な民族といわれる。
相手の意見を十分に聞かずに自分の意見ばかりを押し付けたり、少数意見を封殺し、民主的な議論を経ずに声の大きな人の意見が通ったり、理論性を欠いた感情論に終始し、忖度イエスマンばかりで中身のない形ばかりの会議が乱立するという現象を生み出すことも、しばしば。
議論の目的は、討論とは違い勝ち負けではない。時として論争の場面はあっても、論と論の争いであって人に対して攻撃するものであってはならない。
未熟であっても、不完全でも構わない。自分の頭で考えた、自分なりの意見を表現しあえる関係。それには、まず頭でなく己の身体性に基づく心の真実を吐露しあえる場を作っていくことが第一。それこそが、民主主義という美名のもとに、多数決という数の暴力が支配する世界を止揚する本当の意味での民主的議論の土壌づくりにつながっていく。
国際化の進む現代、欧米や中国では絶対通用しない「言わぬが花」「皆と同じ行動をとることが美徳」式の「島国的」「ムラ的」な閉鎖した価値観を超克した上で、世界に誇る日本文化の特質である「和」の精神を大いに発揮していくべきであろう。
「ブレーンストーミングの4原則」を共有するだけでも、自分や人を「抑圧」する空気から「解放」させる開放的な空気の場作りの一歩となる。
1.《批判禁止》他人の意見に善し悪しをいわない
2.《質より量》量により質が高まると考え、多くの意見を集める
3.《自由奔放》斬新なアイデアはもちろん、目的を離れても最適
4.《結合便乗》他人のアイデアに便乗することを歓迎
コロナ禍で同調圧力の「空気の支配」がさらに蔓延する日本。その「思考停止」状態から脱却させる一歩は、まずは「空気を読みすぎない」そのまま、ありのまま、あるがままの自分とのつき合い方から♬
「人と違った考えを持つことは一向に構わないさ。素晴らしい発見や素敵な哲学は案外そんなところから生まれる場合が多いからね。でもその考えを無理やり他の人に押し付けてはいけないなあ。その人にはその人なりの考えがあるからね。」(スナフキン)
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