父の25回忌法要。
参加してくれた親戚の人達と深い交流をするために、2つのことをすることにした。
一つ目が我が家に眠る写真アルバムから、多趣味で様々な顔を持った父のソロ写真ばかりでなく、参加者一人一人と一緒に写った写真を見つけスライドショーをすること。
そして二つ目が、参加者全員に、父との思い出のエピソードを披露してもらうこと。その際、決して人の悪口•陰口を言わなかった父に倣い、親戚の人達それぞれに次の発表者の良いところも紹介してもらった後に、指名してもらうこと。
母、私、息子、妹、義弟、叔母、従兄弟たちが、それぞれに妻、息子、孫、娘、娘婿、妹、甥姪という立場で父と交流した中で、今も心に残る思い出のシェアをリレー。
「野球や運動会で活躍する父が頼もしく誇らしかった」
「叔父ちゃんは今少年野球の監督をしている自分の原点」
「ラーメンを旨そうに豪快に食べる姿が忘れられない」等々
時に爆笑、時に涙の温かい時間を共有でき、長時間かけて沢山のアルバムから写真を選び編集した甲斐があった。
スライドショーで、棺桶に眠る父を見ながら泣く当時小学生だった甥っ子が、野球を教えてくれた父の話をボロボロに泣きながらシェア。
甲子園、そして神宮と野球で活躍した孫達をきっと父も喜んだに違いない。
どんな苦難もユーモアを持ってナチスと対峙した映画「Life is beautiful」の主人公を演じたロベルト・ベニーニのように、そして、人に分け隔てなく優しさと遊び心をもって喜びを与えつつも、義に反すると思った時には、たとえ上司であったとしてもガツンと物申す面を併せ持っていた父のように、人生を全うしたいと思うが、その背中はまだまだ、まだまだ遠い。
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