TAO的パラドックス思考

遊ばざるもの食うべからず?

「働かざるもの食うべからず」・・・聖書に由来する有名な言葉だが、今から100年以上も前に「遊ばざるもの食うべからず」と言ってのけた自由人がいた。

「人生の目的は、スキなことをタンノーするほどやりぬき、スバラシイ、オモシロイ、ユカイナ、ユカイナ一生を送り、しかもスベテの人々に永く永くよろこばれ、カンシャされることである!」の言葉を残した東洋医学の哲人•桜沢如一である。

彼は、これは自分のため、あれは人のためなどと、自他をわけない自利利他不二の世界に遊ぶ人生を生きた。

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100年後の今、「遊ばざるもの、働くべからず」を社訓にしたユニークな会社がある。企業の利益追求と環境問題への取り組みという、一見相反する2つのことの両立に取り組んでいるアウトドア・ブランドのパタゴニアだ。

創始者のイヴォン・シュイナードは、東洋的なもの、日本的なもの、特に禅に大きな思想的影響を受けたという元ヒッピーだが、「パタゴニア100ケ条」に宇宙の真理を問い続ける彼の生きる姿勢の片鱗が垣間見える。

第4条・我を忘れることが遊び。

第31条・山や海は聖書以上の偉大なるバイブル。

第84条・計算よりも偶然のなりゆきに事の本質がある。

第98条・それを欲しているうちには、それは本当に手に入らない。

第100条・はじまりは終わり、終わりははじまり。

二人の人生の達人の言葉は、自己犠牲による社会貢献ではなく、利己性と利他性が甘美に結びついた遊戯三昧の心境へのヒントを投げかけている。

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