冬の阿蘇は寒い。
この5日間の東京出張中も、私の生まれ住む阿蘇小国郷は大雪になり積もった雪の写真が親戚や友人たちから送られてきた。最低気温が氷点下になることもざらで、一面銀世界になることもしばしば。
中学時代、かじかむ手を時々首元に入れながら自転車を漕いで学校へ通った。卓球部の練習前の雑巾床拭きも冷たかった。今も、寒さの中でやる菊芋の収穫作業は中々辛いものがある。
しかし、この厳しい寒さこそが阿蘇人の忍耐力と集中力を養う。そして、他のどこよりも温泉の温かさと、春の到来の喜びを味わえる。ホイットマン風に言えば「寒さに震えた阿蘇人ほど太陽を暖かく感じるんだ」
冬の寒さに何度も何度も萎れながらも、春には元気いっぱいに育った勇姿を見せてくれる阿蘇名物の高菜の生命力!あれこそが、阿蘇人の象徴!
阿蘇高菜を育てる阿蘇の冬の寒さこそが、阿蘇人の生命力、バイタリティの源だ!
•••と長年考え実行してきた私だったが、55歳で生き方の転換をはかった。
寒い冬は、阿蘇を出て南の島で過ごそう!
陰の冬に服を着込んで陽にしていたが、自分が陽の場所に移動してみるゲームはどうだろう•••
沖縄、宮古島、そしてここ2年間は博士論文のフィールドワークを兼ねてスリランカに1ヶ月ずつロングステイをすることに。
金脈の替わりに人脈、円の替わりに縁を活かせば、お金はなくとも南の島での夢のバカンスは実現可能だ!
宮古島のシュノーケリングで見た海の中の美しさは、山育ちの私の世界観を変えた!
スリランカで出会った校長先生との約束を果たせた日、生徒達の輝く笑顔が嬉しかった!
しかし、今年はコロナ禍で海外に出れない。
いっそ「冬眠」でもしようかと思ったが、根っからの陽性体質でじっとしていられない。
寒い冬に厳寒キャンプ。焚き火は気持ちいい。ソロキャンプで火を見つめていると自分の根っこと繋がれる。火を囲んでの語らいは人を繋ぐ。
また、最近始めたテントサウナも実に気持ちいい。製材所でもらった木を燃やし、川で拾った石をストーブの上に置き、ギンギンに熱くなったところに水をかけるとシューと音を立てて蒸気をあげる。
出張から戻り、友人3人でまたテントサウナをすることになった。90℃超える室内に、玉のように吹き出す大粒の汗。めいいっぱい熱くなったところで、ビニールプールにドボーン!西式健康法に学んで温冷浴。暖かくなったら川辺でテントサウナも面白そう。最近はどこも規制がかかってうるさいけれど、阿蘇にはまだまだ秘密の場所が残っている!
南の島もいいけれど、寒い阿蘇もいいものだ!
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