コミュニティ

私が0歳〜12歳まで住んだ家が、ついに壊されることに

今から約50年前、私が小学6年生の頃、家を新築することになり、それまで住んでいた古い家は近所の人に譲渡し移築することになった。

その近所の方が、引っ越され、新しい人がその土地を購入したことで、家を取り壊すことになったのだ。購入者が、不思議な縁で、うちの親戚筋のなる人だったので暫く作業を見せてもらいながら、懐かしい思い出に耽った。

●戦時中は、我が家は国民学校の分校であったこと。
●戦後も、学校の先生達の下宿先であったこと。
●土間、かまど(くど)、薪風呂、掘り炬燵の風景と匂い
●家がバス停で祖母が日用品を売る小さな店をしていた事。
●夜、外で立ちションしながら闇に輝く星々を見つめた事。
●夏は夜クワガタが家に入り昆虫採集の必要がなかった事。
●縁側で西瓜を食べながら夕立ちが止むのを待っていた事。
●妹と毎日夕方NHKの「新八犬伝」を夢中になって観た事。
●夕飯後、家族で一緒にテレビ「木下恵介アワー」を観た事。
●家の前の池に落ちたり、裏山の木から落ちて怪我した事。
●鶏、鯉、猟犬等がいた風景と小鳥の囀りと動物の鳴き声。
●家の前に地元で有名な桜の巨木があり花見で賑わった事。
●母はイノチを預かる看護婦を自覚し毎晩早寝していた事。
●ボットン便所の肥溜めを畑に運ぶ祖母の手伝いをした事。
●祖母と一緒に川に洗濯に行った時サボテンで怪我した事。
●オネショの布団を祖母がこっそり洗って干してくれた事。
●座敷で親戚や父の友人らの飲み会がよくあっていたこと。
●父が狩猟したキジやイノシシ等をさばくのを恐々見た事。
●後にゲームの神になる幼馴染らとモノポリー等に耽た事。
●そして、親父が家の新築を決意して家造りに邁進した事。

•••などなど

壊されていく古い家に感謝を込めて手を合わせた。

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