TAO的パラドックス思考

起きてクルもの、待ってイルもの

漢方薬局の人達への福岡での講演の中で、発想を根本的に変えることによって物事の新しい局面を切り開くことのたとえ、所謂「コペルニクス的転回」という言葉について、あらためて考察する時間を設けた。

地球を中心にして太陽が回っているという天動説に対し太陽を中心にして地球が回っているという地動説を唱えた天文学者コペルニクスに因んで哲学者カントによって作られた言葉だが、1543年、彼が地動説を唱えた後、あの「地球はそれでも回っている」の言葉で知られるガリレオや、「ケプラーの法則」のケプラーを経て、ニュートンが1665年「万有引力の法則」で証明するまで、名だたる天才達の系譜の上に122年もの歳月を必要とした歴史を顧みる。

強固に固定観念化したマインドセットを外すことは、なかなか難しい。

何せ紀元前4世紀、万学の祖と呼ばれたアリステレスから、16世紀のコペルニクスまでの約2000年近くの長きの間、天動説が多くの人達に信じられていた。

TAO塾の教室の壁には、柔軟なる複眼思考を育む戒めの一つとしてアインシュタインの言葉を貼っている。

What is right is not always popular and what is popular is not always right.
(正しいということが、いつも人気があるとはかぎらない。人気があるということが、いつも正しいとはかぎらない)

政治、経済、教育、医学、そして、現時点で科学と呼ばれているものであっても心しておかねばならない。それこそが、健全なる科学的態度というものだろう。
そして、そもそも、正しいって何?ってツッコミも。

思考レベルの頭では、分けても分けても分からない。
肚、丹田、臓腑の腑まで到達しないと腑に落ちない。
身体性に基づいた今ここにある原始的快なるもの♪

講演の翌日、博多からの帰路、不思議な流れでエッセイストの福田純子さんと久しぶりの再会。江本博正さんら水の祭典を企画する人達と会食し、結局、純子さんとは9時間もの時間、「善悪」「正邪」を超える弁証法的ダイアローグで顕幽に遊ぶ。

これもまた、用意されていたフロー?

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